コラム
「ペットが亡くなった・・・遺体はどうしたらいい?」火葬までにやるべき安置方法5つ
愛するペットが天国へ旅立ってしまった・・・すぐに火葬をしなければ!と急いでしまう飼い主さんも少なくありません。
実は適切な処置を行えば、ご自宅でも安置が可能です。どうすれば綺麗な状態で遺体を保てるのか、方法をご紹介します。
愛するペットが亡くなった・・・葬儀をする適切なタイミングは?
亡くなってすぐであれば、急いで当日に火葬をしなければいけないということはありません。死後2日〜10日以内程度が適切なタイミングです。腐敗が進みやすいとされている病死や夏季の場合は、2〜3日が目安です。
できれば、一緒に過ごしたご家族みなさんが揃ってお見送りができるタイミングがあれば、その日がベストでしょう。
もしもすでに遺体の腐敗が進んでしまっていたら、衛生的にも速やかに火葬する必要があります。
当日に行う適切な安置の手順
まぶたを閉じてあげる
亡くなって2時間ほどで死後硬直が始まります。目が開いていると、瞳が乾燥してしまいます。手でまぶたをしばらく抑えて、閉じてあげましょう。
ただ、すでに死後硬直が始まっている場合は、無理に瞼を閉じようとしなくても構いません。その場合、お顔に布をかけてあげることも一つです。
体制を整えてあげる
まず、身体のサイズに合う段ボールや箱を用意して、ご遺体を寝かせてあげます。
その際に、ペットが落ち着く姿勢に整えてあげてください。脚を胸の方に折り曲げてあげると、棺に収まりやすくなります。
こちらも死後硬直が始まっていたら、無理やり動かさずに伸びたままの身体で安置しましょう。
身体を冷やしてあげる
お部屋にはクーラーをかけて室温を下げます。ご遺体も冷やしてあげてください。頭・胸や腋の下・お腹の周辺などにタオルで包んだドライアイスや保冷剤を当て、さらに毛布を身体にかけてあげると保冷効果が高まります。
保冷剤などが十分にない場合は、袋に氷を入れたもので大丈夫です。
その際に溶けた水が漏れてしまわないように、袋を数枚重ねるなどの工夫をしましょう。また、氷と一緒に塩を入れると、冷たさが長続きします。
清潔なタオルで拭いてあげる
清潔なタオルを固く絞り、きれいに拭いて清めます。生前にやっていたようなブラッシングをするなどして、火葬までの限られた時間、きれいな状態にしてあげましょう。
話しかけてあげながら優しく行うと、きっと亡くなったペットも喜んでくれるでしょう。
排泄物の防止をしてあげる
亡くなってからしばらくすると、排泄物が出てきます。防ぐために口・鼻・肛門に脱脂綿を詰めてあげます。口内は一度きれいに拭き取ってから、詰め物を行い、口を閉じてあげましょう。
脱脂綿での処理が難しくても、出てきていることに気づいたらその都度清潔なタオルで拭き取ってあげれば大丈夫です。
後悔なく見送るために・・・最後の「お世話」
愛するペットが亡くなってしまい、大きなショックを受けながらも「このままだと腐敗が進んでしまう。そうなる前に、少しでも早く火葬してあげたい・・・」と焦ってしまうのも、今まで一生懸命にお世話してきてあげた飼い主さんなら当然かもしれません。
ですが、適切な安置方法を行えば、数日間はご自宅でも腐敗を遅らせることができます。火葬までの最期の時間を、ご家族と一緒に過ごしていただけます。身体を撫でてあげる、ブラッシングをする、足形を取ったり、遺毛の保管など・・・お身体があるうちにしかできないことがあります。
最後の「お世話」を一つひとつ気持ちを込めて、丁寧に施してあげてみてはいかがでしょう。
火葬までの限られたこの時間は、もう戻ってきません。少しでも後悔を残してしまわないように過ごすことは、これからの飼い主さんの気持ちの整理にも繋がります。
まとめ
家族として一緒に暮らし、愛したペットが亡くなった直後は、深い悲しみに暮れ、なかなか冷静になれないものです。「なんとか今日中に火葬して下さい!」と急ぐご家族は少なくありません。
しかし丁寧に処置を行なってあげれば、きれいなお身体のまま、最期の最後まで一緒に過ごすことができます。
正しく知っていればどなたにでもできる方法です。
悔いのないお見送りをしたい、というご家族の助けになれば幸いです。