コラム
思い出してあげて…天国にいるペットちゃんに、飼い主さんからの”贈りもの”
「思い出すのが辛すぎて、思い出さないようにしている」
ペット火葬業を営んでいる私は、ご家族様からそのような話を耳にすることがあります。
突然のお別れでも天寿をまっとうしたお別れでも、ペットちゃんの死は飼い主さんに大きな影を落とします。
世界から色がなくなり、心は淀んだ沼の底に。どれほど時が経っても悲しみは癒えず、涙が頬をつたう日も多いでしょう。辛さに打ちのめされるあまり、大好きなペットちゃんのことを「思い出したくない」と感じるかもしれません。
しかし、亡くなったらそれで終わりでしょうか?
私はそうは思いません。
天国にいるペットちゃんは、いつでも飼い主さんのことを想っています。同じように、飼い主さんもペットちゃんの幸せを想い続ければ、ふたりの絆は永遠になるでしょう。
天国のペットちゃんへ、飼い主さんからの素敵な贈りものとは
火葬を区切りに、飼い主さんの日常からはペットちゃんの存在がすっぽりと抜け落ちます。
「あ、散歩の時間」「そろそろごはんをあげなくちゃ」など、無意識に刻まれた日常に心が締め付けられることもあるでしょう……。
そのお気持ちに、無理に蓋をしないでください。
「あの子はもういない」という現実と向き合うと、心が打ちのめされるかもしれません。しかし、だからといって、現実から目を背けることをペットちゃんは望んでいないはずです。
ペットちゃんは飼い主さんの元を旅立ちましたが、天国で元気に過ごしています。毎日思い出すのは、飼い主さんと過ごした日々。飼い主さんが自分を呼ぶ声、自分を撫でてくれるあたたかい手…… 天国に行っても、飼い主さんとペットちゃんの絆は変わらないでしょう。
だからこそ、いつでもその姿を思い出してあげてください。
「亡くなった方(人やペットなど)を誰かが思い出すと、天国や遠い場所にいるその方の上に、花が降り注ぐ」
以前、私はそんな話を耳にしたことがあります。
天国にいるペットちゃんへ、飼い主さんからのやさしい贈りもの。どうか、ペットちゃんをいつでも満開の花で包んであげてください。
心の絆を大切に…
「つらいから思い出さないようにしている」
ご自身の壊れそうな心を守るためには、確かに、思い出さないこともひとつの選択肢かもしれません。
それほどまでに愛されたペットちゃんは、きっと幸せな気持ちで旅立っていったでしょう。
ペットちゃんの死は、喪失ではありません。
体は無くなっても、天国と地上の間で“大好き”のテレパシーを送り合うことはできます。
それはつまり、心の絆。
どれだけ離れても、いつでもお互いの幸せを願えるなんて、これほど素敵なことはありません。だから、「思い出さない」なんて勿体ない。手の届かない場所に旅立ったなら、「あの子が今日も幸せでいますように」と願ってあげてください。天国から飼い主さんの幸せを毎日願ってくれるペットちゃんと、同じように……。
お位牌の写真に向かって話しかける
「頭ではわかっているつもりだけど心がついていかない」
ペットちゃんの死を受け入れられず、ペットロスに苦しむ飼い主さんは少なくありません。
何年も連れ添ってきた大事な家族がいなくなったのですから、うまく消化できないのも無理はないでしょう……。
そんなときは、お位牌の写真に向かって話しかけてみてください。
いつもペットちゃんに話しかけていたように、自然と出てくる言葉で構いません。
「◯◯ちゃん、おはよう。今日はよく晴れているよ」
「今日も見守ってくれてありがとう、行ってきます」
「ただいま。いつもの公園で仲良しのワンちゃんに会ったよ!」
ペットちゃんは天国で、あなたの言葉にしっかり耳を傾けています。うれしそうに尻尾を振って返事しているかもしれませんね。
また飼い主さんにとっては、ペットロスから浮上するきっかけになることも。お位牌に向かって毎日語りかければ、死という事実を少しずつ受け入れられるようになってくるでしょう。「つらい」「悲しい」「苦しい」などネガティブな感情を乗り越えて、いつでもペットちゃんの幸せを願えるような、そんな穏やかな気持ちでいられる日がきっとやってきますよ。
まとめ
ペットちゃんが亡くなっても、できることはあります。
それは、思い出してあげること。
亡くなった方を思い出すと、天国にいるその方の上に花が降り注ぐそうです。亡くなってからもペットちゃんを幸せにできるなんて、すばらしいと思いませんか。
ペットメモリアル阪神では、お骨を入れられるペンダントやキーホルダーなど、数々のメモリアルグッズを扱っています。肌身離さず持ち歩けば、いつでもペットちゃんと一緒。
「仕事に行ってくるからいい子にしていてね」なんて離れ離れに過ごすことさえ、もうありません。
「ぼくが家でお留守番している間、みんな何をしているんだろう……」
お骨になったペットちゃんと一緒にいることは、今までは見せられなかった景色を見せることでもあります。やっぱり、亡くなってからもできることはたくさんあるのです。
思い出さないのではなくて、ぜひ思い出してあげてください。
天国のペットちゃんは、いつでも飼い主さんのことを想っています。お互いが想い合えば、永遠の絆が紡がれていくでしょう。