コラム
ペットの仏壇を手作りするポイントとそろえる仏具の種類
自宅でペットの遺骨を安置し供養するものを手元供養といいます。
手元供養をするのに、遺骨はどんな場所に安置するのがよいのか?と考えると、やはり祭壇や仏壇を用意して祀ってあげるのがよいでしょう。
簡易的なものから本格的な仏壇までネットで購入することもできますが、それらを流用もしくは参考に手作りしてしまうことも可能です。
今回はオリジナルの仏壇を手作りするためのアイデアを紹介します。
手作りで可能な3タイプのペットの仏壇
人の仏壇というと、タンスくらいのサイズで荘厳さをもつ位牌を祀るための場所、をイメージするかもしれません。
ではペットの仏壇とはどういったものなのでしょうか?
ネット通販をみてみますと、さまざまなペット用仏壇が販売されていますが、大きくわけると3タイプにわけることができます。
ペット用は人の仏壇と比べてかわいらしい見た目のもの、コンパクトなものが多く、費用もそう高くありません。
まずはどのタイプの仏壇にするのかを決めていきましょう。
ボックス型仏壇
ボックス型とはその名の通り四角い箱型で、箱の中に骨つぼのみを納めるタイプのものです。
箱には開閉可能な扉が付いているもの、付いていないものがあるので好みで選びましょう。
自分で作るにはホームセンターなどにある、骨つぼがゆったり入るサイズの小物入れや収納ケースを利用してもよいですし、木の板を適当なサイズに切断加工して貼り合わせるだけでも立派な仏壇になります。
扉は蝶番で簡単に取り付けることができるので、どんな方でも難しく感じることなく作れるでしょう。
ボックス型仏壇の周りには写真やお花を飾るなどして祭壇を作りあげましょう。
ステージ仏壇
ステージ仏壇は骨つぼのほか、ろうそく立てや香炉、おりんなどの仏具をステージ上に配置して祀るタイプの仏壇です。
天板や扉がないため解放感があり、モダンな部屋でも違和感なく置くことができます。
すでに完成したステージ仏壇を購入してもよいですが、手作りするのであればディスプレイ用のステージを流用するのがおすすめです。
もともとは商品やアクセサリー、小物をのせてきれいにみせるためのステージなので、かなり豊富なバリエーションの中から選ぶことができます。
注意点として、骨つぼを安置する場所になるので安定性のあるものを選ぶようにしましょう。
本格的な観音開きの仏壇
観音開きとは両開きの扉の開け方で、人用の仏壇でよく見られる中央から左右に開くタイプのものです。
人の仏壇と比べペット用はサイズがコンパクトではありますが、その荘厳さは人の仏壇と比べても遜色ないものとなっております。
ですからこの観音開きの仏壇を手作りするのであれば、それなりの工作経験をもっていないと難しいかもしれません。
房付きの取手を選ぶ、板の素材の選択など、荘厳さを出すためにこだわりを持って作りたいという方にはおすすめできます。
仏具でオリジナル感をだす
仏壇の用意ができましたら、次に準備するのは仏具です。
仏具とは供養をするためのおりんや香炉などを指します。
どんなものを用意すればよいのかについてですが、以下のものを優先的に揃えてください。
- 香炉(線香立て)
- 花立
- ろうそく立て
- おりん
- 湯呑
この中からさらに絞って用意するならば、香炉・花立・ろうそく立てになります。これらは三具足(みつぐそく、さんぐそく)と呼ばれ、特に重要なものです。
香炉はお香(お線香)を焚くためのものです。
しかしお線香を部屋で焚くことが難しいという家庭もあるかと思います。そういった場合には、アロマで代用するといったことでもよいでしょう。
次に花立です。
花をお供えすることで仏壇の雰囲気が一気に明るくなります。季節の花やペットとの思い出の花、好きな花言葉を持つ花など、思い思いの花を飾ってあげましょう。
当然ですが花を枯らさないようにしないといけません。管理が難しいという方は造花であればその心配もないのでおすすめです。
そしてろうそく立てです。
燭台ともいいますが、火を灯すことで浄化や煩悩を払い、さらにペットがその明かりを頼りに飼い主のもとへやってくるといいます。
もし火の後始末が心配であれば、電気ろうそくでもかまいません。
ペットの仏壇を設置する場所
仏壇はどこに設置すればよいのでしょうか?
これについて明確な答えはありませんが、直射日光が当たるような場所や日当たりの悪い部屋、湿気が溜まりやすい部屋などを避けておけば問題ないでしょう。
静かな落ち着く部屋がよいとは思いますが、居間など家族が集まる場所であってもかまいません。
場所も大切ですが、毎日手を合わせ供養することを念頭において場所を決めましょう。
まとめ
考えアイデア次第で手作りの祭壇、仏壇のバリエーションは無限に広がります。
製作の過程で心の整理をすることもできるでしょうし、亡くなったペットも愛情あふれる仏壇に喜んでくれることでしょう。
清潔を心掛け、感謝の気落ちを忘れずに、仏壇に手を合わせるようにしたいものです。